そんな時期ですね

ルーノ「夏祭り?」
レイ(!)
クロス(おっ?伝説の超先輩面タイムか)
レイ(コイツ、直接脳内に……!?)
クロス(コイツ、直接脳内に……!?)
ルーノ「二人ともどうかしたのか?」

クロス「今年ももうそんな時期か」
レイ「今年も花火大会やんのかなあ」
クロス「毎年恒例だし、やるんじゃないのか」
ルーノ「花火大会?」
レイ「お祭りの最後に、ドーンとでっかい花火が上がるんだぜ!もうめっちゃくちゃ綺麗でさー」
クロス「結構評判よくてな。 祭りは参加しなくても、花火だけは見るっていうアークスも割といるぞ」
ルーノ「花火、というのがどんなものなのかわからないが、夏祭りか。 楽しそうだな」
ミラ「花火か……ま、簡単に言ってしまえば、でかい爆発に色がついたようなものだ」
レイ「うーわ一気につまんなそうになった……」
ミラ「事実だろ」
クロス「ま、お前さんはそういうの興味なさそうだもんな」
レイ「風情を感じるってのは無理そうだよな、性格的にもツラ的にも」
ミラ「悪かったな!!!」
ルーノ「色のついた爆発か……」
レイ「あっ、ルーノだめだめ。 こんなロマンの欠片も感じられないヤツの言うことなんか信じちゃ」
クロス「そういう言い方はないだろ。単にミラの出身地の祭りでやってた花火がしょっぱかっただけって可能性もある」
レイ「あ、そっかそういうことか」
ミラ(なんで花火ひとつで出身地のことまでボロクソ言われなきゃならないんだ……ルーノ以外まとめてぶん殴りたい)
ルーノ「色がついててきれいな爆発か。こんな感じか?」
レイ「へ?」
クロス「や、やめろ!バカ!部屋の中でんなもんぶっぱな



レイ「まーそんなに怒るなよ、花火を見に行くいい口実になったじゃんか」
クロス「……野宿してまで見る価値のある花火であることを祈ろう」
ルーノ「すまない……かなり加減はしたんだが、まさかあれくらいの爆発で……」
クロス「ボロで悪かったな!」
レイ「それは事実じゃん」
ミラ「まあ、お世辞にもきれいとはいえなかったな」
クロス「お前ら全員二度とこのチームの玄関拝めると思うなよ」
ルーノ「それにしても、皆ちゃんと働いているのに、どうして家を綺麗にできるだけのメセタがたまらないんだ?」
レイ「まーしょうがねえよな。稼ぐ以上にメセタがすっ飛んでくんだもん」
レイ「ルーノは並の人間の10人分は軽く食費かかってるし」
レイ「まあルーノのそれは不可抗力に近いからしょうがないにしても、そこのスイーツ魔人は貧乏顧みずに毎日菓子食ってるし」
クロス「自分で稼いだ金だろ、悪いか」
レイ「他の奴はちゃんと余して家計に入れてるのに、お前だけゼロじゃん」
クロス「……」
レイ「糖尿病か虫歯でそろそろ死ぬんじゃね?」
クロス「お前、いかにも俺たちだけが原因のようにも言っているが」
クロス「お前の意味不明な娯楽品の数々も金欠の原因だからな?」
レイ「えー?なにー?ぜんっぜん聞こえないんだけど?」
クロス「……クズが、血祭りにあげてやる……」
レイ「や、やめろ!これから夏祭りなんだ、そっちの祭りは悪いがノーサンキューだぜー!」
クロス「どこへ行くんだあ?」
レイ「こっちくんな!!!!!!!だああああああああああ!!!!!」

ルーノ「……」
ミラ「……」
ミラ「…………」
ミラ(な、なんてことだ……!)
ミラ(なんでこんなことに……こ、ここ、ここここ、心が!準備の心の準備が心備が!)
ルーノ「ミラ」
ミラ「ああ!?」
ルーノ「あ……いや、すまない。なんでもない」
ミラ(ああああああああ何やってるんだ私は!)
ミラ(驚きのあまりとっさに……)
ミラ(いやいや)
ミラ(誰に言い訳してる)
ミラ(と、とりあえず……会話を……!)
ミラ「あ、あー……あー……な、なんだ。その、そう言えばお前、祭りがどういうものかわからないんだったな」
ルーノ「あ、ああ」
ミラ「まあ、私もそういうのには疎いから不足はあるだろうけど……」
ミラ「案内くらいならしてやるぞ」
ルーノ「……無理にとはいわないが」
ルーノ「もしミラがいいのなら、頼みたい」
ミラ「そんなに畏まって頼むようなものでもないだろ」
ミラ「行くぞ」
ルーノ「ありがとう」

ミラ「……」
ルーノ「……」
ミラ(くっそぉ……どう話せばいいのかわからない……)
ミラ(どう話せばぎこちなくならないのか……)
ミラ(……)
ルーノ「ミラ、あれは?」
ミラ「へ!?あ、ああ……?」
ミラ(よ、よかった……向こうから話しかけてくれた……)
ミラ「射的、か」
ルーノ「シャテキ?」
ミラ「あの銃を使って、好きな景品を狙い撃つんだ」
ミラ「弾が当たれば、その景品がもらえるっていう遊びだな」
ルーノ「面白そうだが、銃で撃つと景品に穴が開かないか?」
ミラ「本物なわけないだろ……弾はゴム弾だ」
ルーノ「そういうことか、中々楽しそうだな」
ミラ「やってみたらどうだ?」
ルーノ「……そうだな、もう少し周りを見てからにしよう」
ミラ「そ、そうか」

ルーノ「……」
ミラ(う、うう……まただ……)
ミラ(くそ!なんでだ!いつも通り話せばいいだけだろうが!何やってるんだ私は……!)
ミラ(そうだ、クロスとは普通に話せるじゃないか……それと同じようにすればいいだけだ)
ミラ(よし)
ミラ「な、なあルーノ!あっちに――ってあれ?」
ミラ「……」
ミラ「…………まあ、そうなるよな……」
ミラ「はあ……」
ミラ(なんで上手く話せなくなるんだ……)
ミラ(……ていうか、よく考えたら最低だ)
ミラ(あいつにはレイがいるのに)
ミラ(そうだ、やめよう。こんなこと)
ミラ(誰にも何の得もない)
ミラ(……帰ろう、花火なら家からでも見え……)
ミラ「……そういえば家は大破したのか」
ミラ「まったくもう」
ルーノ「ミラ」
ミラ「うあああっ!?」
ルーノ「……す、すまない。驚かせるつもりは……」
ミラ「は、い、いや……勝手に驚いただけだ。どこに行ってたんだ?」
ルーノ「おいしそうなものを見つけたんだ。ミラも食べないか」
ミラ「え……?あ……」
ミラ「りんご飴……?」
ルーノ「りんご飴というのか、これは」
ミラ「あ、ああ」
ルーノ「……」
ルーノ「……んん!」
ミラ「!?」
ルーノ「甘い!美味しいな!」
ミラ「あ、あはは……」
ミラ「……」
ミラ「その、あ、ありがとう」
ルーノ「?」
ルーノ「ああ、りんご飴のことか。気にせず食べてくれ」
ミラ「……」
ミラ「……おいしいな」
ルーノ「そうか、よかった」
ミラ「……」
ミラ「あ、そうだ。 ルーノ、さっきあっちに……」
レイ「あっ!ルーノーーー!」
ルーノ「レイ?」
レイ「はあっ……はあっ……いやー、ようやくまいてやったぜ、あのスイーツ魔人!」
ルーノ「クロスのことか」
レイ「そうそう!あのグラサン魔人!」
ミラ(どっちかにしろよ)
ルーノ「ふふ、でも家に帰るかその前に祭りの中で鉢合わせたら」
ルーノ「また逃げる羽目になると思うぞ」
レイ「勘弁してくれよー」
レイ「そんなことよりさ!あっちに金魚すくいあったんだ、やろうぜやろうぜ!」
ルーノ「金魚すくい?」
レイ「へへー、ルーノには難しいかもなー」
ルーノ「そうか、そう言われると少し楽しみだな」
レイ「力加減が大事だからなー、でっきるかなー」

ミラ「……」
ミラ(……ふふ)
ミラ(りんご飴、か)
ミラ(来年も食べたいな)



--後半へ続くようなそんなこともないような--
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