身体を動かそう!

ルーノ「……ん? 何か叩くような音が……こんな街中で戦闘か?」
ミラ「ああ、あれだろ」
ルーノ「……???」
ミラ「バッティングセンターだよ」
ルーノ「なんだそれは」
ミラ「……野球って知ってるか?」
ルーノ「……」
ミラ「入った方が早いな」
ルーノ「おお」

ミラ「こんな感じで、あのバットっていう棒で投げられたボールを打ち返すんだ」
ルーノ「それだけか?」
ミラ「やってみるか? 意外と楽しいぞ」
ルーノ「……あまり面白くなさそうだが、物は試しだな」
ミラ「どんな風にやるか、最初に私がやって見せるよ」

ミラ「この辺に立って、構えはこんな感じかな」
ルーノ「ほうほう」
ミラ「で、来た球を……」
ルーノ「……」
ミラ「……あれ?」
ルーノ「スイッチ押さないと始まらないんじゃないのか?」
ミラ「うわそうだった!!」
ルーノ「はははは!」
ミラ(クッソ恥ずかしい……)
ミラ「で、来た球を~」
ミラ「うなっ!?」
ルーノ「当たったのか? 結構速いな」
ミラ「なんかすごい速い」
ミラ(バカな、私の動体視力で見えないはずが……)
ミラ「ふあらあっ!!」
ルーノ「おわっ!!?」
ルーノ「う、後ろに飛んできた……」
ミラ「ファウルばっかりだ……」
ルーノ「ファウル?」
ミラ「カス当たりで変なところ飛んでいくことだ……うおおっ!」
ミラ「ふん!」
ミラ「おあっ!」
ミラ「ぐっ!」
ミラ「のああっ!?」
ルーノ「結構速いな……」
ミラ「はあ、はあ……1発も当たらなかった……」
ルーノ「なるほど、やり方はわかった。 一発当ててみようか」
ミラ「随分自信ありそうだな」
ルーノ「要はこの棒に当てて球を前に飛ばせばいいんだろう? 簡単だ」
ミラ「ほほーう」

ルーノ「よしこい」
ミラ「頑張れー」」
ルーノ「……!?」
ミラ「あら?」
ルーノ「ボールが見えない」
ミラ「おい!」
ルーノ「落ち着け、よく見ろ……」
ルーノ「うおあっ!?」
ミラ「コケるほど大振りするなよ」
ルーノ「む、難しい……思い切り振ると体勢が崩れるな」
ルーノ「そーっとそーっと……」
ルーノ「ぬあっ!?」
ミラ「ここ一体何キロ出てるんだ……」
ルーノ「ふん!」
ルーノ「でや!」
ルーノ「ぬあ!」
ルーノ「おああ!?」
ミラ「掠った回数0回コケた回数2回……」
ルーノ「難しすぎないか? このスポーツ」
ミラ「こっちの方が難易度低いみたいだからこっちでやってみるか」

ミラ「とう!」
ルーノ「おお!」
ミラ「ここなら見えるな」
ルーノ「あんなに飛ぶものなのか」
ミラ「ルーノなら多分半分の力もいらないと思うよ……っふん!」
ルーノ「……よし」
ルーノ「……おー見える見えるぞ」
ミラ(見えたのに振らなかったのか)
ルーノ「なおああっ!?」
ルーノ「あれ? 当たった? 今?」
ミラ「いや、当たってない」
ルーノ「……おおあ! あれ!?」
ミラ「当たってない当たってない」
ルーノ「これ見えても棒に当てるの大変じゃないか? 細すぎる」
ミラ「はははは」
ルーノ「……ぬおわあああっ!?」
ミラ「あはははは!!」
ルーノ「っつ~……腰が」
ミラ「次でやめとくか?」
ルーノ「……いや、やめない。 勝負しよう」
ミラ「勝負!? 私と?」
ルーノ「負けたら昼飯おごりだ」
ミラ「いいのか? 多分圧勝するぞ」
ルーノ「ちょっと待って、もう一回練習させて……」
ミラ「いいよ」

ルーノ「……ぐっ!」
ミラ「お!」
ルーノ「掠った!」
ルーノ「行けるぞ行けるぞ」
ルーノ「おっしゃがっ!?」
ミラ「お、おい大丈夫か!?」
ルーノ「な、なにが……頭いだい……」
ミラ「掠ったボールの軌道が変化して頭に……」
ルーノ「……だが大分コツは掴んできたぞ」
ミラ「まあ当たるようにはなってきたからな」

ルーノ「よし、それじゃあ勝負だ」
ミラ「でも結局まともには一回も当たってないから、ちょっと変則ルールでこうしよう」
ミラ「私はもう一段階速いところでやって、前に飛ばさなきゃノーカウント。 ルーノはカス当たりでも当たればOKで10本勝負」
ルーノ「……なんかバカにされてる感じがあるな」
ミラ「じゃあ同条件でやるか?」
ルーノ「……わかった! そこまで言うならその条件でやろう。 自信があるんだな?」
ミラ「まあ、いい勝負にはなると思う」
ルーノ「言ったな? これで勝った方が最強の……最強のあれだからな」
ミラ「なんだよ」
ルーノ「とにかく勝ちは勝ちだからな!」
ミラ「まだ勝負これからだから!」

ミラ「それじゃ行くぞ、せーの」
ルーノ「よし……こい!」
ミラ「……おわあっ速い!」
ルーノ「あうあっ!?」
ルーノ「え? 飛ばした?」
ミラ「いや、スカった」
ルーノ「よーしよしよし……ここからここから」
ミラ「これちょっとマズいかもしれないな……」

ルーノ「……うおりゃ!」
ミラ「……ふん!!」
ルーノ「えっ待って当たらない当たらない……」
ミラ「よし、タイミングはわかってきた。 次で飛ばすぞ」

ルーノ「……っだあああ!? 待って全然当たらないんだけど」
ミラ「……っ! よっしゃあ!」
ルーノ「嘘、当たった?」
ミラ「ガッツリ」
ルーノ「マズい!!」
ミラ「もうここから私が一発も外さなかったら、ルーノいくら頑張っても無駄だぞ?」
ルーノ「いやそれは……流石にない、外すはずだ。 っていうか外せこの野郎!」
ミラ「それはどうかなー……?」

ミラ「おらあッ!」
ルーノ「んんっ!」
ルーノ「掠った! 掠った!」
ミラ「嘘だあ、音聞こえなかったぞ」
ルーノ「いや、手ごたえがあった!」
ミラ「……まあいいか。 私も今打ったからまだ2対1だな」
ルーノ「外せ……外せ……!」

ミラ「ッおお!」
ルーノ「ふぬっ!」
ミラ「おお!?」
ルーノ「やった!! 当たった! 当たったぞ!」
ミラ「結構飛んだな!」
ルーノ「今のは100本分の価値があるな……3対102」
ミラ「おい」

ルーノ「……はあー」
ミラ「9本終わって7対5……私の勝ち確定だな」
ルーノ「……負けた」
ミラ「どうする? 次の一本でより遠くに飛ばした方が勝ちってことにするか? これまでの戦績はチャラで」
ルーノ「いいのか?」
ミラ「いいよ」
ルーノ「それなら勝つぞ俺」
ミラ「よし、じゃあ次ラストそれで」
ルーノ「流石に飛距離では負けられないな」

ルーノ「いざ尋常に」
ミラ(どこで覚えたんだそんな言葉……)
ルーノ「がああッ! っぱあああああ!?」
ミラ「っらあ!」
ミラ「……あら?」
ルーノ「あーっはっはあああああ……あああ……」
ミラ「まさか空振りか」
ルーノ「力み過ぎた……」
ミラ「……完勝ッ!」
ルーノ「くっそおおおお!」
ミラ「あははは!」

ルーノ「次までにちょっと練習してリベンジだな」
ミラ「是非頑張ってください」
ルーノ「……いやー、なんか本気で悔しいな!」
ミラ「で、何おごってくれるんだ」
ルーノ「ああ、すっかり忘れてた……じゃあ蕎麦で」
ミラ「結構動いたからお腹空いたな……ガッツリ食べるけどいいよな?」
ルーノ「俺もどうせ食べるからな、もうヤケ食いだ」
ミラ「あははは」




ルーノ「たぬきと月見とかき揚げと山かけと梅おろし全部大盛りで」
ミラ(そういやコイツはこういうヤツだった……)
ルーノ「ミラは?」
ミラ「かけそば大盛りで」
ルーノ「それだけで足りるのか?」
ミラ「お前の基準で食べたら胃が破裂するわ!」
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