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ミラの休日2

ミラ「……んー」
ミラ(……せっかくの休日、一人で過ごす時間をなくすのは惜しい)
ミラ(しかも誘う相手がルーノならまだしも……アイツじゃあな……)
ミラ(けど、今のままいがみ合い続けるのもどうかと思うし……)
ミラ(……悩んでてもしょうがないな)


ミラ「なあ、レイ」
レイ「アーン?」
ミラ(ムカつく顔だな……)
ミラ「明日確か休みだったよな」
レイ「そーだけどそれが?」
ミラ「あー……もしよかったら釣りでもどうかなと思って」
レイ「釣りぃ? お前と?」
ミラ「ああ」
レイ「けっ、バカ言ってんじゃねえよ。 何が悲しくてせっかくの貴重な休日をテメーと過ごさなきゃいけねえんだよ」
ミラ(まあ予想はしてたがそうなるな……正直私だってお断りだが、ここで退いちゃいつもと同じだ)
ミラ「ほら、ルーノはきっと釣りたての新鮮な魚なんて食べたことないだろうから、喜ぶかと思ってな」
レイ「……!」
レイ「…………」
ミラ「……まあ、嫌ならしょうがない。 私一人で行ってくるよ」
レイ「ちょ、ちょっと待てよ! アタシも連れてけ!」
ミラ「いいのか?」
レイ「てめえと過ごすのは癪だけど、ルーノのためなら仕方ねえ」
ミラ「わかった。 じゃあ明日の4時に出発するから、寝坊するなよ」
レイ「あーはいは…………」
レイ「……」
レイ「4時ィ!?」


ミラ「レイ……おい、レイ! 起きろ」
レイ「なあああんだよおおお……今何時ぃ……?」
ミラ「もう3時半だ。 そろそろ出るぞ」
レイ「……まじかよおぉ~……」

- Harbor Line -

レイ「ふふぁあああああああ~……眠いし寒いし……最悪だぜちくしょう……」
レイ「これで釣れなかったらテメー鮫の餌にしてやるからな」
ミラ「あのな……」
レイ「お前から誘ったんだから当然やったことあんだろ? 釣り」
ミラ「いや? 初めてだ」
レイ「はあ!? お前バカかよ! アタシだって初めてだぜ!?」
ミラ「まあ何とかなるだろ」
レイ「っはあ~……お前どこまでアホなんだよ」
ミラ「誰だって最初は素人なんだから、これから慣れていけばいい」
レイ「二人そろって素人って絶対ヤバいやつだぜ……これマジで収穫なしで帰るやつじゃん」
レイ「っていうかこんなに朝はええのに先客が結構いるなあ……」
ミラ「だな……まあ、のんびりやっていこうか」

レイ「……」
ミラ「……」
ミラ(風が気持ちいいなあ……日も出てきてほのかに暖かい……最高だ)
レイ「あふぁーーーあああ! ねむ……」
ミラ(この騒音さえなければ)
レイ「ただぼけーっとしてるだけってめちゃくちゃ時間の無駄感半端ねえな」
ミラ「……この景色見れただけでも早起きした価値はあると思わないか?」
レイ「思わねー! ジジイかってんだ」
ミラ「……」

レイ「……」
ミラ「……」
ミラ(……妙に大人しくなったと思ったら座りながら寝てるのか)
ミラ(……!)
ミラ「お、おいお前、竿動いてるぞ」
レイ「……んあ」
ミラ「竿! 竿!」
レイ「! お、おあああああああああ!?」
レイ「……」
ミラ「……」
レイ「餌だけ食われたんだけどどうしてくれんの?」
ミラ「私のせいじゃないだろうが!!」
レイ「てめーがもう少し早く起こしてればよかったんだよ!」
ミラ「なんだこのクソガキがやんのかコラア!」

レイ「あーもう余計な体力使わせやがって、とんだ休日だぜ」
ミラ「こっちのセリフだ……」

レイ「……あークソっ、全然来ねえぞ。 おりゃっ!」
レイ「だーもう!! また餌だけ!!」
ミラ「……」

レイ「……おらあ!」

レイ「そりゃ!」

レイ「どりゃ!」

レイ「うがあああああああ!! っがあああああああああ!!! 餌だけついばみやがって許せーーーん!!!」
ミラ「はあー……少し静かにしろ、周りに迷惑だろうが」
ミラ(やっぱりコイツを連れてきたのは失敗だったな……一人でのんびりすることすら出来ないし)
ミラ(根本的にコイツと私は合わないのかもな……ん?)
ミラ「……おっ!」
レイ「ぬっ!?」
ミラ「これは……来た……ッ~……!」
レイ「それ」 プツン
ミラ「ッッッあああああああ~~~~~~!?」
ミラ「てっンめえ~このクソガキャー! そのハサミで魚の前に貴様の人生から終わらせてやろうか!!!」
レイ「てめえに先に釣られてたまるかってんだよまな板野郎ォ!!」


ミラ「ったく、このまま釣果なしで終わったら確実にお前のせいだぞ! あれは確実にかかってたんだからな!」
レイ「はっ、どうせ地面か岩だよ」
ミラ「んなわけあるか」
レイ「……」
ミラ「……」
レイ「……」
ミラ「……」

レイ(くそー、シャレになんねえぜ……せっかくの休日にただ早起きしてボケーっと海眺めてるだけなんてよ。 ルーノと来てるならまだしも相手がコイツと来てやがる……)
レイ(そもそもなんでコイツ、アタシを誘ったんだ……?)
レイ(コイツだってせっかくの休日を、何もアタシと過ごすこたーねえだろうに……)
レイ(……)
レイ「……?」
ミラ「お、おい、引いてるぞ!」
レイ「うおあっ、おらあ!」
レイ「ま、マジか、来てる来てる来てるぜえッ!」
ミラ「い、いいぞいけえー!」
レイ「グフフフ……逃がしゃしねえぜえ……ッ!!」
ミラ「あ、上がってきた!」
レイ「覚悟しやがれ魚野郎……ごぼう抜きだああああッ!!」
ミラ「おお!」
レイ「よっしゃああああああああ!」
ミラ「やったああああああああ!」
レイ「ミラァ!」
ミラ「おーお!」
レイ「いよっしゃあ!」
ミラ「っしゃあ!」
レイ「やったーあ……ククク、見たかよアタシの実力をー」
ミラ「これはカサゴか、いやあよかったよかった。 収穫はあったな……」
レイ「食えんの?」
ミラ「ああ、煮付けとかにすると美味しいぞ」
レイ「へえー……いよっしゃあ! この調子でガンガン行くぜエ!」

レイ「……ぬー! うりゃ!」
ミラ「おお!」
レイ「なんとなくコツがつかめてきたぜ……で、ナニコレ?」
ミラ「クロダイだな」
レイ「食える?」
ミラ「行ける行ける」
レイ「おーしおしおし」
レイ「ところでミラさん釣果はどうですかあ?」
ミラ「わかってて聞くな!」

ミラ(はあ~……中々かからんもんだな)
レイ「いよっしゃあ!」
ミラ(レイの方には結構かかってるみたいなんだが……)
ミラ(……ま、楽しんでるみたいだしいいか。 刺激するとまた面倒なことになるだけだし放っておこう)
ミラ「……!」
ミラ「きっ……!」
レイ「お?」
ミラ(い、いかん……ヤツに気付かれたらまた糸を切られかねん……!)
ミラ(し、しかし……ぐっ、な、なんつー引きだ……ッッ! 声を抑えられない……!)
ミラ「ぐっ……くうううッ……!」
レイ「お、おいおいめちゃくちゃでけえんじゃねーの!?」
ミラ「い、糸切ったらただじゃ済まさんからな……お、おああ!?」
レイ「ば、バカヤロ! よそ見なんかするな落ちるぞ!!」
ミラ「いだあああ! 背中! 背中になんか刺さってる!!」
レイ「るっせーな!!! 支えなかったら落ちてただろーが! とっとと引き上げやがれー!」
ミラ「ぐぬぬああああああ……!!」
レイ「うぎいいいいいいい……!」
ミラ「だ、ダメだこれじゃ竿が折れるっ……! 網、網だ!」
レイ「網!? 網、網……あ、あったこれかあ! 準備いいじゃねーか!」
ミラ「ぬああああああ……!!!」
レイ「やった! 捕まえた、け、ど、ぐっ……重くて上がらねー!」
ミラ「せーので上げるぞ、せーの!」
レイ「うおらあああああああっ!」
ミラ「はあっ……はあっ……!」
レイ「うおおおお……でけえ!」
ミラ「……」
レイ「……」
ミラ「……はは」
レイ「……へへ」
レイ「っしゃあ!」
ミラ「よっしゃあ!」


レイ「……くああああ」
ミラ「そろそろ帰るか?」
レイ「だなー……眠いぜ」
ミラ「ま、少ないとはいえ釣果もあったしな」
レイ「十分すぎるだろ、初めてだぜアタシたち」
ミラ「それじゃ撤収するか」
レイ「だな」

ミラ「いやー楽しかった」
レイ「……ま、そーだな。 意外と悪くなかったぜ」
レイ「これで一緒に来てるのがルーノだったら最高だったんだけどなー」
ミラ「悪かったな……ったく」
レイ「……」
ミラ「……」
レイ「……あのよ」
ミラ「あ?」
レイ「……悪かったよ、糸切ったの」
ミラ「……」
レイ「……」
ミラ「……ふ、別にいいよ。 でかいブリ釣るの手伝ってくれたしな」
レイ「あれはテメーのためじゃなくてルーノのためだっつーの、勘違いすんなバーカ」
ミラ「あーそうかい」





クロス「なんだお前ら釣りに行ってたのか」
ブラッド「いいなあー、楽しそう」
レイ「これ全部アタシが釣ったんだぜ。 それに比べてミラのまー使えないこと使えないこと……」
ミラ(一瞬でもコイツに心を許した私がアホだった)
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